DIYer in ドイツ: 瓶・ペットボトルのデポジット

2008/06/15

瓶・ペットボトルのデポジット

 エコ先進国ドイツでは、飲み物の瓶やペットボトルはリサイクルゴミではなく、デポジットを取られ、ゴミとは別に回収されます。グリューンプンクトが付いているからといって、ゲルベザックに入れてはいけません。(→ゴミの分別の回

ペットボトルと瓶

 ドイツでビールや水を買うと、瓶やペットボトルのデポジットを取られます。売店やスーパーの価格表示の下に小さく、"Pfand 0.15€" などと書かれています。そして、買ったペットボトルには、写真のようなマークが入っていたり、" Pfandflasche " と記入されていたりします。稀にデポジットが取られないものもあり、それらは、" Pfandfrei " と書かれており、使い終わったものはゲルベザックへ入れます。

-デポジット金額-
ペットボトル(1.5ℓ) 0.25€
ペットボトル(0.5ℓ) 0.15€
ジュース・水の瓶(0.75ℓ,1ℓ) 0.15€
ビール瓶(350mℓ,500mℓ) 0.08€
ビール瓶20本+ケース 3.10€

 飲み終わった瓶やペットボトルは、スーパーのドリンク売場のレジや回収機によって回収されますが、現金で返ってくるわけではありません。そのお店で使える割引券としてレシートのようなものを渡されます。そのお店で買い物をしたときにレジで券を出すと返却した瓶の分だけ、金額を引いてくれるというシステムになっています。

 どこのスーパーにも回収場所があり、"Leergutannahme" と表示されています。場所が分からなければ、入口付近のインフォメーションか店員さんに、空の瓶やペットボトルを見せ、Wo?[ヴォー?](=Where?) や Wo kann ich?[ヴォー カン イッヒ?](=Where can I ?)*と聞くと教えてもらえます。ドリンク売場のレジで回収している所は、レジの片側が入口、つまり回収場所、反対側が出口、つまり新しいドリンクを買って精算する場所というように分かれています。この場合は、持ってきたペットボトルや瓶を見せ、割引券を発行してもらった後で、自分で空き瓶用のケースに戻して終了です。
*ちゃんとした文章ではないいのですが、「どこでできる?」と空き瓶を見せれば通じます。

 機械が回収している所もあります。写真のような機械が入口隅においてあるので、自分で機械に空き瓶やペットボトルを投入していきます。1本ずつ入れると中で瓶がくるくる回されながらバーコードを読み取っては奥へ回収されていきます。デポジットがかかっていないものや他国のものは、くるくる回った後で手前に押し戻されてきますので、脇にあるゴミ箱に捨てましょう。時々、デポジットがかかっているものも戻ってきますが、再度入れてみましょう。読み取ってもらえるはずです。オーストリアでも同様にデポジットの制度があり、オーストリアで買ったペットボトルをドイツの回収機に入れたら見事に戻ってきました。

 バラで買った瓶やペットボトルは1本ずつ投入しないといけないので、時々大量のペットボトルを持ってくる人がいるので、運が悪いと列ができます。しかし、ケース買いをしている場合は、下の大きな四角い窓にケースごと入れることができます(機械によっては、ケースの回収口がないものもあります)。全て投入し終わったら、ボタンを押すと割引券が出てきて、終了です。後はお買い物の精算時にこの割引券を出しましょう。

 注意しないといけないのは、ペットボトルのラベルを剥がしてはいけません。デポジットを払ったものか否か分からなくなるからです。もうひとつは、潰してはいけません。日本のペットボトルリサイクルは、かさを減らすために潰しましょうとなっていますが、ドイツは逆です。潰してしまうと中が洗えないからなのか、リサイクルできないのかわかりませんが、デポジットは返金されません。おばちゃんが回収しているところだと、駄目と言われますし、機械は読み取れないのではじかれます。潰してしまったものは、諦めてゲルベザック行きとなります。


グリューヴァインのリユースカップ

 ドイツは、いろんなところでデポジットのシステムが浸透しています。観光でも有名なクリスマスマーケットで売られているグリューヴァインのカップもそうです。グリューヴァインは、冬の冷えた体を温めるための暖かいワインベースの飲み物です。約1ヶ月あるクリスマスマーケットには、夜になると地元の若者や観光客が街の広場に集まってきて、みんなグリューヴァインを飲みます。このときに使われるのが、リユースコップです。写真左のが紺色ブーツ2007ヴァージョン、右が赤色ブーツ2004ヴァージョン。"Trierer Weihnachts Markt"(=Trier Christmas Market) というロゴと年号が入ってます。

・毎年絵柄が違う何色かのコップがある。形は円柱型とブーツ型。
・コップに入ったグリューヴァイン4€も買えるし、2杯目以降はコップ(去年のでも可)を持っていくとワイン代2€だけでOK.
・コップを返すと2€が戻ってくる。コップだけでも2€で買える。
・紙コップなどは一切なし。
・みんな毎年これを飲んでカップをコレクションしていたりするらしい。

 (気をつけないと平気で去年の年号の入ったデザインコップを出されたりするらしいですよ。)


■アリーナ・スタジアムのリユースカップ

 冬にアイスホッケーを観戦しに、ケルンのアリーナへ行ったときもドリンクのカップはデポジット制で、プラスチックのリユースカップが使われていました。カップのデポジットは1€で、試合が終わるとドリンクコーナーのカウンターで1€コインを大量に用意したお兄さんが待っていて、並ぶことなく皆飲み終わったカップを返却していきます。
 アリーナでは、入場の際に手荷物検査があり、ペットボトルの持ち込みは禁止されていました。そうとは知らずに試合中に飲もうと持っていったお気に入りのビオナーデは結局、入口で捨てることになったのでした。他にもペットボトルを捨ててる人が沢山いたので、荷物検査の横にペットボトル用のゴミ箱置いといてと言いたくなりますが、きっと後で分別してくれているのでしょう・・・・。
 そんなわけで、飲み物を飲みたい人は強制的にこのリユースカップを使うことになるわけです。300mlと500mlの2種類があり、結構丈夫なカップです。

 そして、特筆すべき点は取っ手がついていることです。ちょっと頼りなさげな取っ手(写真がないので、イラストで)ですが、自分の席に戻ってその意味がわかりました。
 前の座席の背面にその取っ手がさせる筒がついていたのです。挿してみると抜群の安定感。確かにこのデザインだと、場所もとらず、壊れにくく、なおかつ日本の映画館のように隣の人と肘掛とドリンクホルダーを奪い合うこともなく、清掃も楽そうです。他のスタジアムやアリーナがどうなっているかは分かりませんが、このシンプルなデザインに少し感動しました。

余談;
 ショッピングカートもコインを入れないと使えません。これはドイツに限らずかな。



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