前回、ドイツの賃貸アパートは改装自由という話をしましたが、我が家が引越前にしたのは部屋の壁をペンキで塗るという簡単リフォームです。壁紙を貼るのと迷ったのですが、気に入った壁紙が見つからずとりあえずペンキ塗装にしました。白やクリームの壁はつまらないので、前から試したかった明るめのライラックを旦那さんに提案するも拒否され、、、結局ミントグリーンになりました。(以前にホテルでライラック色の部屋があって、シックで格好よかったのです)。
ホームセンターで売っている水性塗料は、室内の壁を想定されているので、彩度もあまり高くなく落ち着いた色の種類が多いです。日本でベネトンが出していたパステルカラーのペンキと色の種類が似ています(ベネトンカラーは、結構金額が高かった記憶があります)。もちろん原色に近い色も置いてありますが。
既成で気に入った色がなければ、調合してもらえます(写真はペンキの調合マシーン)。または数種類の顔料も一緒に売っているので、自分で少し黒を足して暗めにしたりというような調整や、半分塗った後に顔料を残りのペンキに足してツートーンで塗り分けるということもできます。
とりあえずプチリフォームしたいとか、汚れている壁が気になるという場合は、ペンキ塗装が簡単です。表面が凸凹した壁紙の上からだとムラは目立たないので初心者でも綺麗にできます。
以下は手順説明です。
■必要なもの
(写真左上から)
ペンキ ・・・室内壁用の水性塗料はプラスチックの容器に入って売っています。屋外用、金属用やヒーター用などは缶入り。パッケージに書いてある面積は8掛けくらいに考えて多めに用意したほうがよいでしょう。
刷毛 ・・・ローラーでは塗れない入隅(部屋の角)やコンセント・スイッチ周りなど細かい作業で必要。刷毛跡が気になる場合は、小さいローラーで。
マスカー ・・・マスキングテープに養生用(保護用)の薄いビニールがあらかじめ付いている。あると便利。なくてもマスキングテープと新聞紙などで代用可。
マスキングテープ ・・・スイッチや建具枠(ドア枠)、幅木などをあらかじめペンキがはみ出ても大丈夫なように保護する貼ってはがせるテープ。塗装以外でも、何でも使えて便利。マスカーと一緒にテープのコーナーに売っています。
ローラー ・・・大きすぎると作業は早いが扱いづらい。受け皿やペンキの容器パックの大きさを見て、適度な中くらいのサイズを買いましょう。"Unsere erste gemainsame Wohnung" という番組でもペンキの容器に入らない大きいローラーで無理やり塗っているカップルがいましたが、余計に手間取るだけです。
網 ・・・ローラーとセットになっていたり、バケツ・受け皿とセットだったりします。単品だけでも売っています。ローラーにペンキを均等になじませるための、しごき網です。なくても一応塗れますがムラができるのと厚塗りになりやすいです。
つぎ柄または脚立 ・・・高い部分を塗るときは、ローラーにつぎ柄をつけるか脚立にのって作業するかどちらかです。柄をつけての作業は力加減が難しいのと作業しづらいので、脚立での作業の人が多いです(街中の塗装職人さんも)。私は脚立を当時持っていなかったので柄付きローラーでやりましたが、ペンキが飛び散りやすくて(おそらく力加減が悪かった)苦労しました。
(受け皿) ・・・ほとんどのペンキがそのままローラーをつけられる大きさのプラスチック容器で売られているので、なくても大丈夫ですが脚立に乗っての作業や移動を考えるとあると便利です。ペンキを貯める部分とローラーをしごく部分に分かれているので網はいりません。
■手順
1. 塗る場所を綺麗にする
塗る場所とその周りを綺麗に拭きましょう。埃がついているとペンキと一緒についてしまいます。
2. マスキングをする
幅木やコンセント、スイッチ、建具枠など塗ってはいけない所、はみ出しては困る所にマスキングテープを貼ります。テープはしっかりと押さえて貼りましょう。しっかり付いていないとテープの間にしみ込むことがあります。壁際の床は新聞やマスカーを使って養生(保護)しましょう。この作業が全体作業の6-7割と言っても過言ではありません。手抜きのないように。
3. 細かい箇所を塗る
ペンキの容器をよく振り、開けて全体をよく混ぜます。刷毛もしくは小さいローラーで部屋の入隅(角)、マスキングした端、スイッチ周りなどローラーでは塗りづらそうな箇所を塗ります。刷毛にペンキをつけすぎず(根元まで付けない)、容器の縁で少し塗料のたれを切ってから塗りましょう(イメージは、マニキュアを塗るときに縁で一度たれを切る感じ)。刷毛は壁に垂直に持ち、ムラにならないように仕上げます。(写真は、刷毛で塗り終わったところ)
4. ローラーで全体を塗る
網の先端を容器の中に入れ、縁に付いているフックを容器の縁に引っ掛けます。ローラーを塗料に付け、網の上で塗料が均等になるように軽く転がします。この時、必ず手前から奥に転がしてください。そうしないと、塗料が飛び散ります。
残りの広い面をローラーで塗ります。塗った跡が1/3幅分、重なるようにして力をいれずに塗っていきましょう。力を入れるとミミズバレ(ローラーの縁から塗料があふれ出てミミズバレのように溜まる)が起きます。
5. マスキングテープを剥がす、乾燥
塗り終わったら、ローラーと刷毛をよく洗い(ローラーは水にしばらくつけておくと良い)、マスキングテープを剥がします。その際、テープの間にしみこんでしまっていれば、しぼった雑巾でふき取ります。完全に乾燥してからでは、剥がすときにせっかく塗った塗料の縁が剥がれてしまいます。テープの間にしみ込んだものも乾燥して取れなくなってしまいますので、マスキングテープは乾燥する前に剥がさなくてはいけません。
塗料にもよりますが、3日は乾燥させたほうがいいです。1日経つと表面は触っても付かないくらい乾きますが、完全に内部まで乾燥していないので家具などは隙間をあけて置いておくのが無難です。
完成したのが、こちら。
写真:書斎、玄関(一部)、キッチン(一部)
作業時間:マスキング等下準備に2-3時間、塗装に2時間(記憶が曖昧ですが)
私は旦那さんが会社に行ってる間に1人でやったので、2-3人ならもっと短時間で終わると思います。
これだけでも、部屋の印象ががらっと変わるので楽しいです。ドイツのペンキは日本のものより粘度が高く、少し厚塗りになるけど1回塗りでムラなく塗れるという印象を受けました。
■おまけ
ホームセンターのペンキコーナーに、小さい容器のペンキ(TESTER 50ml)が売っているのですが、容器の蓋の内側にブラシが付いていて、マニキュアのようになっています。同じ色を買っておくと、汚したときや剥がれたときに簡単に修復できて便利です。これで絵を描くというのもアリですね。
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(ヨーロッパ生活)
2008/07/01
壁を塗る
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